ミジンコブログ

徒然を、不定期で。

エスター

Amazonプライムビデオで見ました。

サイコホラー映画として、面白かったですけど…

 

エスター (吹替版)

エスター (吹替版)

 

 

そもそも、ケイトが養子を迎えるにいたった気持ち、これがわからない。わからないというか、あきらかに「やめとけやめとけ」案件なのだ。

3人目を流産→やりきれずアルコール依存→娘が氷上で遊んでるのに飲んでて気づかず事故→夫は浮気中→ゴタゴタでピアノ教師?としての仕事もやめ→カウンセリングの日々→立ち直りかけて→3人目にあげるはずだった愛情を施設の恵まれない子にあげたい!といった経緯らしい。

完全に養子を死んだ子の代替にしてしまっているし、彼女自身がとても誰かの人生を背負えるタイプの人間じゃない。え、なんで愛情不足っぽい長男ダニエルや聴覚障害の娘マックスに力を注いであげないの?カウンセラー止めてやれよなに煽ってんだよ…とハラハラし、不安定でとても幸せになれそうにない空気を序盤からビンビン感じました。

仮に養子がエスターでなく、完璧に近いお利口さんな子を引き取ったとしても、この両親じゃダメだろ、というところを存分に描いてる。

夜中、我慢できずキッチンでセックスしだしてエスターに冷たく見られたときもそう。「大人には、子供が見てはいけない愛情表現てのがあって…」とか弁解しだす。お前らが寝室行かねえから見えちゃったんだろが!子供のせいにすな!と見ているこちらをなんともうまくイライラさせてくれるのだ。

エスターはそんな隙だらけの大人たちを騙くらかし、妹マックスを手玉に取り、兄ダニエルをチビらせるほど脅す。いじめ加害者のクラスメイトも突き落として骨折させる。このあたりの描写は、むしろエスターパイセンちょっとすごない?という気にすらさせる。

 

でも、結局のところエスターの生き方は刹那的で、自分の特異体質を生かしきれていない。恐ろしいほど冷徹に生き物の命を奪うことは出来ても、行動の全てが衝動的で目先にとらわれすぎている。彼女は常に怒っているし、憎んでいる。馬鹿な周囲に。あるいは、成長できない自分に。そのへんが良くも悪くもただの犯罪者脳というか、終わりが見えてしまうよね…

たとえばケイトとジョン、マックス、ダニエルを殺し尽くしたら、あとになにが残るかとか…そういやおばあちゃんいたな。おばあちゃんラストどこ行ったんだろ??

 まあいいや、これ2時間の映画じゃなくて、エスターが生まれ落ちてから最終的にどこを目指すのかまで描写があったら、すごい話になっただろうな。

 

ところでエスターがフラれて泣いてマスカラ取れて老けてたとこ、いかに30女だとしてもそんな老けてないだろ、さすがに子役に老けメイクするにしても悪意ありすぎるだろ、とか一瞬思っちゃったけどまさに化粧落とした夜中の私ってああいう顔してるなあと鏡を見ながら涙を流しています。