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ミジンコブログ

徒然を、不定期で。

おおかみこどもの雨と雪みた。

女性 子供 映画 育児 考え方 アニメ

順繰りに気がついた点を箇条書きで。

 

・雪のモノローグで「父は他の学生と全然違う、と母は言っていた」とかなんとか。

とくに狼男氏が他の学生と違う、という点が私には分からなかったので、見た目が花にとってのドンピシャ好みの男性だったんだな、と思った。

 

・狼男氏との夜

あの状態でするんだ・・・と驚く。ただ、これはあの状態だからこそという気もする。避妊云々考えないのは若さゆえの情熱という感じでわからないでもない。親のエゴとかそんなこと言い出したらそりゃ、すべての子づくりはエゴだものとしかいえないし。私は勢いを否定しない。

 

・自宅自力出産

しかしさすがにこれはいくらなんでも無謀だなあ、と思った。自宅出産するんでも、せめて助産師とか信頼の置ける人物を作っておいてほしかったなあ。会陰切開とか縫合とかどうしたんだろう。検診も一回もしないなんて体を過信しすぎですよ。その辺、狼男氏がフォローしてるわけないしなあ。

 

・狼男氏の死

は、おいといて

(いやだって死ぬような気がしてたもんおもっくそ)

 

・赤子時の育児の大変さ

結局、出産のときもこのときも他人の手はいっさい借りない、というスタンスを貫いてしまったために自ら孤独な育児に追い込まれてしまっている。親や親族もそうだけど、花は信頼の置ける友人の一人もいないのか?いや私もいるほうじゃない側の母親なわけだけど、私だって遠慮してギリギリになって助けを求めたあげく拒絶されて孤独になってったわけで、花は最初っから自分で閉ざしすぎてやしないか、と思う。児童相談所の訪問にしたって、心配してきてくれてるわけなんだし、見せつけてやればいいじゃない。元気な子供らを。ここらへんどうも、「どうせ都会の人間はいっさいおおかみこどもなんか受け入れやしないんだからはじめから断絶してまえ」的な制作者側の意図を感じてしまう。そして、自ら孤独を選んでるんだから泣き言は許さない、みたいな。

 

・田舎への移住

水の合うところで暮らすことにするのはいい。ツンデレな世話焼きじいさんたちの存在とか、何も知らず畑作っても素人は失敗しちゃうよみたいな描写とか、よかったと思う。私は暮らせないけどな。

 

・どこまでもぶち切れたりせずニコニコと働く花

相変わらず花にリアリティがない。いろんな感想を読んだが、理想の母性を投影し過ぎなんじゃない?と多く指摘されていて、私もそうだよなあと思う。花が「じゃっかしいんじゃお前ら!静かにせええ!」みたいに子供らにキレるシーンとか、いろいろ近所の人たちに言われて「もうやだ!ツラいよ!どうして死んじゃったの狼男!」みたいに泣き叫ぶシーンでもあれば、また違ったでしょうが、それやると陳腐だからかやらない。いくらじいさんに「いつもヘラヘラしやがって気に食わない」とか言わせても、相殺されないよこのへんの違和感は。「いつも笑う私、悪くない!」という花の頑迷さが一層不気味なんである。

 

・雪に獣臭いと言い放ちながらしつこく「なんで避けるの?」と言い寄る草平

しつこすぎでしょ・・・雪にオオカミとしての本性を出させるための演出にしても、やりすぎ。

 

・雪より雨ぇぇ!な終盤

雨はもうとっくに自分の道を決めているのに、「あなたはまだ子供」と言い引き止めようとする花。そのさまは、ちょっと、いやだいぶ、息子に夫の姿を投影している部分がある。いままで聖人かのように自分を出さなかった花がここで出してくるのかと。ちょっと気色悪い。雨も雨で、旅立つ前にもっとちゃんと母親に説明しとかんと、ああやってむちゃくちゃな追跡をされて危険な目に遭わしてしまうじゃん。母親が追っかけてこないとでも思ってたのか?追っかけてきた母親が熊に出会いやしないとでも?しかも雪はほったかされても何も動じない。ああんもう、なんだこいつらとイライラポイントがマックスたまるのである。

 

・12年育てたらそれぞれ巣立っちゃって、ちゃんちゃん!

いやいやいや、私も思春期入った息子がいますけど、子育て終わってないですよ。終わらないですよそう簡単には・・・何終わらせてくれちゃってるんですか。え、終わるのまじで?12年育てたら終われるの?フフッやだやだもう。おとぎばなしですね。

という感じで遠い目になったところでエンディングが流れました。え、で、どうするねん花のこれからの人生は。

 

<まとまらないまとめ>

アニメーションとしての動きとか、キャラクターのかわいらしさとか、俳優さんたちの演技とか、自然の美しさとか、そういうすばらしい部分はありましたが、下手に、リアリティつけようと狼男とのベッドシーンやら出産の説明やら赤子育児の様子とか、描かなきゃよかったのに・・・。そこはいっそもう知らん顔で「数年後学校に行く年齢になった二人は」としておけばよかったのに。というのを強く思いました。

リアリティつけるなら、雨と雪、子供たちの話だけでよかった。で、子供たちなりの意志とか反発とかこれからのことを描けばよかった。なんなら「なんで産んだ??」とか花に詰め寄ってもよかった。そんで花がしれっと、「なによぉ〜産みたいから産んだ。それだけよー」とか子供みたいに口尖らせれば、エゴの開き直りでいっそスッキリしたかもしれない(脚本的には、いつのドラマだよ…ってくらい古いが)。だって結局、子は親のそういう不完全さを理解して大人になっていくわけじゃん。母親を完璧超人みたいに描く必要はないんだよね。なのにこの映画は花をこんなに!けなげに!ふたりの!おおかみこどもを!育てあげました!しかもいつまでも可愛らしく美しい!という演出で持ち上げていく。どうにも自分の感覚と乖離していました。